最近100年時代の資産設計とか、100年なんたらという記事をよく見るなぁと思っていたのですが、原因の本を見つけたので買ってみて読んでみました。
著者はリンダ・グラットン。少し前に流行った「ワーク・シフト」と同じ著者です。
前回ワーク・シフトで売れたので、ライフ・シフトという題名で二匹目の土壌か!と思ったのですが、かなり考えさせられる内容でした。
今のところ、今年の読んでよかった本ベストワンかも!
少し紹介したいと思います。
内容を一言で言ってしまえば、平均寿命が延び、今10歳(2017年)の子供の半分は107歳まで生きるようになる。今平均寿命は80歳ぐらいという認識だと思いますが、27年以上人生が延びる。これだけ延びてしまうと、老後27年間生きるためのお金も必要だし、そもそも働く期間が長期化せざる得ない。社会ルールは変革するだろうし、今から準備しなければいけない。といった内容です。
ちょっと今調べてみたら、日本人の平均年齢は以下でした。
日本人の平均年齢 平成27年発表 男 80.75 年、女 86.99
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/22th/dl/22th_02.pdf
やっぱり、現在は80歳ですね、女性7歳も高いんだ!
まず、平均年齢が107歳になるというのが、ちょっと信じられませんが、平均年齢は徐々に伸びており10年毎に2~3年延びているそうです。先に述べた日本の平均年齢は現在の平均年齢で、それには伸び率を加算すると現在10歳の子は107歳まで半分が生きる計算になると。
我々は107歳までは、もちろん生きませんが、本を信じるのであれば90~100歳ぐらいまでは生きることになる事になります。もちろん、よぼよぼの期間が長くなるわけではなく、健康である期間も自然に長くなるそうです。
そうすると働ける期間が長くなるし、政府は年金を支給したくないので、働く現役期間が延びることになる。
現役期間が長くなると、就職した時と退職時では社会が変化しすぎて、取得したスキルが退職まで持たない、他の仕事にスイッチできるような人生設計が必要とのことです。
最後のスイッチできる人生にするというのは、ちょっとそのまま同意はできないけれども、確かに現在の働き方とは違う働き方になるというのは、かなり心に残った。
結構本の流れはよく、3人のケースを比較して記載されている。
ジャック1945年生まれ
20歳で就職→62歳引退→70歳死亡
引退後期間8年、企業年金、公的年金、貯金
ジミー1971年生まれ(平均寿命85歳)
21歳で就職→65歳引退(予定)→85歳死亡
引退期間20年、公的年金、貯金
ジェーン1998年生まれ(平均寿命107歳)
21歳で就職→65歳引退したら、引退生活が42年間になり波状する。
公的年金も期待できず、自分の貯蓄で賄う必要がある。
だんだんと、退職機関が延びるのに、年金が減っていく、年金のくだり海外も変わらない状況なのだなとちょっと、びっくりしたが、若者かわいそすぎる....
確かに私の親世代は、転職せずに1社勤め上げ、専業主婦、企業年金、公的年金をもらうというのが一般的です。
私の世代は、転職普通、共働き、企業年金なし、公的年金もらえるかなといった感じが一般です。
ひと世代でかなり人生のロールモデルが変化しています。自分のあたりまえだと思っている人生設計を子供にそのまま適用するのは危ないなと考えさせられます。
お金のことばかりではなく、いかに生きがいを持って生きるのかも説明されており、
- 生産性資産
- 活力資産
- 変身資産
が大事とされる。
このあたりで、第四章ぐらいになるのだか、ここまでは、とても興味深くぐいぐいと引き付けられて読み進んだが、これ以降はちょっと内容、想像に走りすぎたり、同じことを繰り返したりで、読むのがつらかった。
4章以降は斜め読みでよいと思います。
最後テンション下がってしまいましたが良書だと思います。
頭の中がSHIFTされることは間違いないので、読んでみてはいかがでしょうか
(ちょっと、かっこいいこといってみたつもり